前回(変わり者Eさん⑫楽しい時間はあっと言う間)の続きです。
Eさんと念願の上海蟹も食べ、
二人で友達みたいに笑いながら
楽しい時間をすごした私は、
(まだ帰りたくない)
という欲が出てしまいました。
でも時間はすでに23時過ぎ。
ここで私がもう一軒と提案をしたら
完全に“ヤル気”だと思われる…よね?
全国の男性の皆さん、ですよね?
そう思い躊躇しているとEさんから
「もう少し話しませんか?」
と言われました。私がそれに対して
なんと答えたかというと…
超絶食い気味に
「いいですね!」
って同意した。
私は気持ちダダ洩れタイプなのです。
駆け引きなんて到底無理だし、
口で言わなくとも尻尾ふっとるやん、
て感じで気持ちが即効バレます。
Eさんがそれを感じ取ったのかは
分かりませんが、お誘いいただいた
のはメチャクチャ嬉しい…。
とはいえ、23時を過ぎた日曜日の街。
どこでもう少し話せばいいのか。
友達とならいい感じのバーか居酒屋に
いきますがEさんは下戸。
私たちがどうしようか~と言いながら
歩いていると…
右手にホテル街が
広がりました。
うわ、なんつータイミングなんだ!
気まずい、猛烈に気まずい。
イヤでも目に入ってしまうネオン。
『婚活アプリはヤリ目ばかり』と
いう友人の言葉が頭をよぎります。
Eさんの立つ右側に緊張感を感じ
言葉がでてこない私、Eさんもまた
言葉を発する事はありません。
そんな中、ふと
(繁華街から少し離れた中華屋を
チョイスしたのはホテル街が近い
からだったりして…?)
という疑念が湧いてきました。
いやまさか、そこまで考えて店を
決めるとかプロのヤリ目じゃん。
でも、いきなり「会いませんか?」
って送ってきた人だし…
一度そんな妄想に駆られると
不安で一杯になり、Eさんが今にも
肩を寄せてくるんじゃないかと怖く
なりました。多分そう思ったのは
イケオジCさんが店からの帰り道に
下心を見せたのを覚えていたから。
一夜の過ちみたいな事にものすごい
嫌悪感があるため、もしEさんが
そんな気配を見せたら即アウト、
二度と会わないと思います。
ドキドキしながら早歩きをする私。
そして…
無事ホテル街を通過!
だっは~!良かった~!!
アホ臭いですが本気で安堵しました。
Eさん、凄まじい自意識過剰で疑って
すいません!!!一気に安心して
まったく下心を見せなかったEさん
がますます素敵に思えました。
しかし。
結局、目ぼしい店が見つからぬまま
駅に辿りついてしまいました。
駅前のドトールにでも入ろうと思えば
入れたのですがホテル街の事で
動揺したせいで話したいテンションが
クールダウンした私は冷静になり
「終電なくなっちゃうんで、
今日は帰りましょうか?」
とEさんに提案する事にしました。
続きます。
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